AIは人類を滅ぼさない
人類はまだAIを開発していない
AIという言葉が浸透し、その技術もどんどん有効活用もされてきています。
このままいけば、AIにとって人類は無用の長物として排除される時代が来るかもしれません。
多くの人達はそれを危惧しています。
しかし、
「AIは人類を滅ぼす」という現実は、近未来はやってきません。
できるはずがないのが現実です。
Siriは人工知能ではない
近年、スマートフォンで利用するSiri(シリ)や、将棋ソフトPonanza(ポナンザ)がプロ棋士に勝ったと話題になりました。
シリは、人の問いに絶妙な受け答えができるAIのコンピュータだとして有名です。
将棋はゲームの難しさから、コンピュータはプロ棋士には当分勝てないと言われていましたが、昨年AIはプロ棋士に勝ちました。
遂にコンピュータAI(人工知能)はここまで進化したのです。
でも、人類はAIに滅ぼされることはありません。
シリとポナンザをAIと紹介しましたが、AIではないのを知っていますか？
シリとポナンザばかりではなく、人類はまだAI(人工知能)を開発できていないのです。
プログラム通り
「AIテクノロジー」を「AI」と略して呼んでいます。
シリやポナンザはAIテクノロジーにより開発されたものですが、AIを作るための準備段階でしかないのです。
世界中のAIと呼ばれているコンピュータやプログラムソフトを寄せ集めても、人類と敵対するような脅威にはなりません。
ただし、人間の働き場所があるのかという大きな問題はあります。
AIは、人工知能と和訳されるように、自分(コンピュータ)で疑問を持ち、考えて自分で答えを導き、行動や意志決定できるのがAIです。
しかし、世の中にあるAIは、AIテクノロジーというだけの、人間が作ったプログラム通りに動くことしかできないコンピュータです。
自分で疑問を持ったり考えるなどできません。
自分で考えている風のプログラム通りに動かすことはできます。そこまでです。
福島
「福島」という言葉を人から聞いた時、それは人の名前なのか、場所の名前なのか、震災の時の事故を象徴的に言っているのか、またはそれら以外のことを言っているのか、相手のことが分かっていれば、人間はだいたい何のことを言っているのか推測ができます。
でも、シリを始め最先端のコンピュータでも、その人が言った「福島」が何のことをいっているのか判断がでません。
そこまでのデータをコンピュータにプログラムができていないというのが理由ですが、何気ない一般的な事をコンピュータにプログラムする作業はとてつもない作業のようです。
何かを比較したり、計算をしたりというのはコンピュータの得意分野ですが、データにないことはそれ以上に進化もしようがないのです。それが今のAIと呼ばれているモノです。
掃除ロボットが革命？
SONYの犬型ロボットaibo(アイボ)は、学習能力の高い癒やし系ロボットで、掃除ロボットルンバは床掃除用の優秀なコンピュータを搭載しています。
シリは、人の質問に答えを出すことができる音声認識・言語処理には長けています。
アイボ、ルンバ、シリどれもそれだけです。
シリが謀反を画策し人類を攻撃する戦闘プログラムを自分で考える、などあり得ません。
人間が考えた言葉を選択し、嫌みを言える程度の攻撃が限度です。アイボやルンバも同じことです。
どんなに優秀なコンピュータプログラムでも人間の指示通りにしか動きません。
それがコンピュータなのです。
ルンバが今後さらに進化した時、革命を起こせると思えますか？
だとしたら、ルンバがトランスフォームし、人型に変形して攻撃してくることと、あまり大差がありません。
アトムが壊れたら
鉄腕アトムのように、疑問に思い自分の意志を持ち、意志決定ができるAIを作ることは、今世紀は難しいと科学者は言うでしょう。
案内ができるロボット、自動車を組み立てるロボット、物を自由に動かすことができるロボット。
産業ロボットのように、１つの作業に突出したAIを作ることは可能でしょう。
でも、自動車を作るロボットが画策し、ある日突然人間を攻撃するなどありえないのです。
あるとすれば、単に壊れた時です。そこに考えや攻撃意志などありません。
AIは人類を滅ぼさない
現在、AIを作ることができる技術や科学力を、人類はまだ持っていません(多分)。
世の中のAIと呼ばれるモノたちは、AIテクノロジーにより開発されたモノであり、AI(人工知能)ではないのです。
本当の意味のAI(人工知能)ができるのは、もっと処理能力が高いニューロコンピュータや量子コンピュータが開発された以降の時代のことです。
それでも、AIは人類を滅ぼさないのです。当分の間。
それが科学者なら誰にでも分かっていることらしいです。
AIは人類を滅ぼすという都市伝説を楽しむ私たちだけが心配しているだけです。
