ウルトラセブンと怪獣と特撮と
ウルトラシリーズと特撮シリーズ
僕はウルトラセブンのストーリーやメカニック類がとても好きですが、
僕と同じおやじ世代には「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」、「マイティジャック」や「怪奇大作戦」が好きなんじゃないでしょうか。
そこで、ウルトラシリーズと特撮シリーズ、男子必見の本とDVDを紹介します。
「怪獣ウルトラ図鑑」と「円谷プロ特撮メカニック大全」、発売していた年代はまるで違います。
怪獣ウルトラ図鑑は1970年頃。特撮メカニック大全は2010年頃。
思い出しては見る、これらの本とDVD。鑑賞後の感想、内容の気になった点など思ったことをまとめました。
怪獣ウルトラ図鑑
子供の頃に買ってもらった本です。
初版発行ではないですが、1970年2月25日発行でA5版の170ページ、秋田書店発売の380円。
「ウルトラセブン」「ウルトラマン」「ウルトラQ」に登場する、怪獣、星人、メカニックなどが詳しく載っています。
表紙は、ウルトラセブンとイカルス星人が組み合っている場面の写真。
裏表紙は、アンヌ隊員の後ろにペガッサ星人。「志村うしろー」の感じです。
「ウルトラ完全図解百科」「ウルトラセブン怪人怪兵器大百科」「ウルトラマン怪獣百科」「ウルトラQ怪獣大百科」の4部構成になっています。
表紙には「カラー版」と書かれていますが、表紙・裏表紙以外は全て1色刷りか2色刷りです。
■ウルトラ完全図解百科
まず最初に、ウルトラセブンの能力や秘密、ウルトラ警備隊の基地やメカニックの図解などから始まります。
カプセル怪獣のウインダムとミクラスも載っています。アギラはいません。
ウルトラホーク1号、2号、3号、マグマライザー、ハイドランジャー、ポインターの詳細、ウルトラ警備隊の基地の内部構造が載っています。メカ好きの僕にとっては、ウハウハの図解百科です。全てイラストによる図解になっています。
続いて、見開きで、主にウルトラマンに登場する有名な怪獣の図解と説明の特集。
バルタン星人、メフィラス星人、レッドキング、ゴモラ、アントラー・・・。
怪獣や星人の体や武器の特長、体内がどうなっているか等をイラストと写真とで解説しています。
特にバルタン星人は好きでしたので、「ここが耳なのかー」などと思って、何度も見ていた特集です。
ガラモンやカネゴンもあります。カネゴンの胃腸に、コイン選別機能があるなんて知ってました?
■ウルトラセブン怪人怪兵器大百科
イカルス星人、クール星人、メトロン星人、キングジョー。
主に星人を中心に掲載されているのかな?
また、ウルトラセブンを倒したガッツ星人やパンドンは見当たりません。
どうやら、ウルトラセブンの後半の放送分は掲載されていないようです。
出版側の都合なんでしょうか。残念です。
また、あの騒動の前の印刷らしく、被爆星人スペル星人は載っています。
この「被爆」という言葉に反応して放送禁止になったとか。ケロイド状の姿も問題があったようです。
子供の時に1度見ただけなので、ストーリーは全く覚えていません。でも、見たのは覚えています。星人の顔が鈴木その子さんの様だったので。
あれ、この頃はまだメディアにはでていませんでしたね。
この括りの最後はアイアンロックス。「ミミー星人が海底に沈んだ軍艦などの残骸を集めて作った要塞ロボット」、そうだったのかぁ。
いやでも、これを載せるなら、キングジョーの特集とか鉄を集めるクレイジーゴンの方が面白いと思うんだけどなあ。
▲ハピネット販売の「ウルトラマンシリーズ トライアル・エディション」のDVDと、講談社発売の「ウルトラ怪獣DVDコレクション10 キングジョー」。
■ウルトラマン怪獣百科
光線怪獣キーラ、宇宙恐竜ゼットンから始まり、バルタン星人、ジャミラ、ダダ、ベムラー・・・。
ウルトラマンシリーズは、どうやら全ての怪獣が掲載されているようです。
主に身長、体重、特長や経緯などが、写真と共に簡潔に説明されています。
■ウルトラQ怪獣大百科
ペギラ、M1号、ラゴン、ボスタング、ケムール人等々。
生まれ、身長、体重、弱点などの特長が、写真と共に簡単に説明されています。
ウルトラQもどうやら全ての怪獣類が掲載されているようです。
ウルトラマン怪獣百科とウルトラQ怪獣大百科は、1ページに2体並べ、淡々と紹介しているので見やすい。情報はもう少し欲しい感はありますが。
■見開きの挿絵
いろいろな、ページの合間に見開きで挿絵が挿入されています。
これは、ぜひカラーで見たいと思わせるイラストで、色々なテーマに沿って描かれています。
おそらく著明な方が描かれたのだと思うので、原画をカラーでみてみたい。
●オール怪獣大激闘
●ウルトラマンの3段連続ワザ
●ペガッサ星人のマンモス宇宙都市
などの他、ギャンゴ対バルタン星人とか、あり得ない対戦の挿絵も面白いです。
最後に怪獣のジャンプ力とか飛行耐久力とか、少年雑誌が好きそうなコーナーもあり、そこには東映のキングギドラとか大映のギャオスとかも比較対象として出ています。
書店で割と最近、同じ表紙の本を見たことがあるので、未だに売れているということなのでしょう。
きっと、持っている男子は相当いるんじゃないかな。中身は同じなんだろうか?
▲最後に、カネゴンの工作法なんかも載ってるよ(^o^)。きっと作った人がいるんじゃないかなあ。
僕の持っている「怪獣ウルトラ図鑑」は、半世紀前の本です。
マイナス点も少し書きましたが、あの頃の本としては豪華で、かなり優れていると思います。今でも、資料として十分に楽しめます。
円谷プロ特撮メカニック大全
円谷プロが製作し、2008年に発売された「特撮メカニック大全ウルトラシリーズ編」と「同 SFドラマ編」を、まとめたものが2013年に発売になったDVDです。
2枚組で5,000円と割と安かったためか、中に入っている冊子は薄く、解説のみで写真がほとんどない少し残念な感じです。
ただ、DVDを構成された方の編集意図や思い、各作品の背景などが書かれているため、興味のある情報はたっぷりです。
メカニック大全なので、飛行機や車両の発進シーンの他、武器や小道具、基地の映像が収録されています。
ウルトラセブンに登場する、ウルトラホーク1号の発進シークエンスは、ドキドキが止まりません。これを見たくて発売後すぐ買ったようなものです。
■ウルトラシリーズ編
「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「帰ってきたウルトラマン」「ウルトラマンA」「ウルトラマンT(タロウ)」「ウルトラマンレオ」
7作品のメカニックの登場シーンや武器の使用シーンを集めたものです。
放送で使用されたものをベースに、音声も生かしつつ、詳しいナレーションで解説しています。
メカニックは特に好きなので、戦闘機などの出撃シーンにはワクワクします。
各パートの最後に、担当技術さんや美術さんのインタビューがあります。
とても興味深い話ばかりです。メインとなる戦闘機などのメカニックは、想像していた以上に大きな物を製作していたんですね。
ウルトラホーク1号の発進シーンは、さらっと流れてしまって残念。と思ったのですが、特典映像として、放送でもあまりなかったロングバージョンの発進シークエンスが収められています。震えました。
他の特典映像として、帰ってきたウルトラマンのMAT、ウルトラマンタロウのZATのそれぞれの出撃シーンもあります。
また、副音声として、あの「庵野秀明」氏が解説や感想など、飾りのない言葉で登場しています。必見です。
■SFドラマ編
「快獣ブースカ」「マイティジャック」「戦え!マイティジャック」「怪奇大作戦」「チビラくん」「ミラーマン」「トリプルファイター」「緊急指令10-4-10-10」「ファイヤーマン」「ジャンボーグA」「SFドラマ猿の軍団」「恐竜探検隊ボーンフリー」「恐竜大戦争アイゼンボーグ」「恐竜戦隊コセイドン」
14作品のメカニックの登場や武器の使用シーンを集めたものです。
ウルトラシリーズ編同様に、放送で使用されたものをベースに、音声も生かしつつ、詳しいナレーションで解説しています。
同じく副音声として、「庵野秀明」氏が解説や感想を語っています。
メカニックの中でもマイティジャックが、飛び抜けて力が入っているようです。
相当なこだわりが感じられます。
怪奇大作戦は、特殊な戦闘機や武器が出てくる話ではないので、メカニック大全としては地味です。ストーリーはそんなことはないですが。
作品が新しい年代になるほどに、正直僕は見ていないので思い入れはないのですが、様々なメガが活躍しているシーンは楽しいです。
工事現場であまり見たことのない重機が働いていたらワクワクしませんか?
みんなの思い
1970年頃発売の本、怪獣ウルトラ図鑑。2010年頃発売のDVD、円谷プロ特撮メカニック大全。
発売時の年代こそまるで違いますが、どちらも円谷プロの作品を集めたものです。
昔も今も円谷プロの作品は愛されているのが分かります。僕も含めてですが。
「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」など、何度も再放送されていたはずです。それでもこうして手元に残して見ていたいと思わせるウルトラシリーズ。
強いヒーロー、様々な怪獣、かっこいいメカニック、優れた特撮。これらの総合芸術として、また、作品によって様々な設定と世界観のあるストーリー作り。
単に子供番組としてではなく、大人も楽しめる作品として作られたからこそ、そして、円谷プロ、製作スタッフの思いが作品を通して皆に伝わったように感じました。