見えないブラックホール
撮影できないブラックホール
■ブラックホールって何?
とうとうブラックホールを撮影できた、という大きなニュースがありました。
宇宙に興味がない人は「それがどうした」的な印象かもしれませんね。
でも、ブラックホールは見えないというお話しです。
そもそもブラックホールとは何か、まずそこからでしょうか。
ブラックホールは星のなりの果て、つまり死んだ星です。
死んだのに、生きてるかのように周りを巻き込む厄介なヤツです。
■星の寿命
星とは恒星のことで、太陽系で言えば「太陽」です。
他の「水・金・地・火・木・土・天・海」は惑星。
ちなみに「月」は衛星で、星とはあまり呼びません。
自分で光りを放てる恒星を主に星と呼んでいると思います。
星(恒星)の寿命は約100億年と言われています。
星は生命と同じように寿命があり、最後は華々しく死んでいく。
死に方の一つがブラックホールという姿です。
でも、多くの星はブラックホールにならず、大爆発して消滅します。
■存在しない星
夜空に、特に輝いている星を昴(すばる)といったり、新星といったりしますが、
星が大爆発して消えていく瞬間が昴や新星です。
そのため、現在はそのほとんどは存在しない星。
長い時間を掛け、その光が地球に届いて見えている状態です。
星の寿命が来て、ある条件が整うとブラックホールになるようです。
私が昔知った知識では、星の大きさが重要だったと記憶しています。
■見えないブラックホール
ブラックホールになると全てのものを吸い寄せてしまいます。
重力や電波、そして光までも引き寄せてしまいます。
「見える」とは、全てのものは光が反射して、目でその存在を確認することです。
でも、ブラックホールは光を反射しないため、見ることができません。
赤外線や電波なども取り込んでしまうため、データで画像を作ることも不可能です。
何をどうしたって無理です。
ではなぜ、今回撮影できたのか。
でも実際には、今回もブラックホールは見えていません!?
どういうことかと言うと、
先ほどの説明のように、ブラックホールは光を吸収してしまうために見えない。
そして、今回公開された画像の真ん中辺りの黒い部分がブラックホールだと思っていませんか?
違います。
黒い部分の中心あたりにブラックホールがあることが想定される、
という現象が見えたのです。
■小さな小さな天体
ブラックホールは、とてもとても小さな天体です。
多くのブラックホールは地球より小さいと記憶しています。
そんな小さい星は、仮に光っていたとしても、地球上から確認するのはとても困難です。
ただ、ブラックホールは状況により成長するので、大きさは無限大とも言えるかもしれません。
今回のブラックホールの画像から分かること。
ブラックホールは全てのものを引き寄せ、取り込んでしまいます。
『引き寄せられている途中』の重力、電波、光などが、何だか難しいことで影響し、その部分が光って見えてる状態が、今回のブラックホールの画像です。
つまり、
ブラックホールの影響で空間が光っている部分(赤やオレンジの所)と、ブラックホールに取り込まれて光りが逃げ出せない中心部分(ドーナツ状の中央の黒い所)が撮影できた、ということです。
その中心にブラックホールが存在することを認識できたことなります。
これまでブラックホールは、イラストもしくはCGでしか表せませんでした。
これからは、今回発表された画像が使われることになるでしょう。
ブラックホールに限らず、宇宙には分からない事がまだまだいっぱいあります。
22世紀は、どこまで解明できているでしょうか。
とても楽しみです。
私は楽に100歳を越していますが、22世紀を確認してみたいです。
令和元年5月1日(水)、令和元旦にふさわしい宇宙の話でした?!